生体

ヒメシャコガイは、わたしが海水水槽を始めるきっかけになった生き物です。
魚よりもサンゴよりも、あの鮮やかな外套膜や緩やかなカーブの二枚貝に惹かれたのです。
とはいえ、貝類なので水質に敏感なのでは、光合成する生き物なので光量が必要なのではと、
手を出すことにビビり結構時間がかかりました。
今では60cm水槽に2つ程いますが、どちらも即☆にならずに維持できています。

> シャコガイ

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特徴

扇型の2枚貝で、5本程放射上に波打つ形状をしています。
オオシャコガイは2m近くまで成長しますが、ヒメシャコガイは手のひらサイズ程度です。
貝が合わさる辺りにはぽっかり穴が開いており、そこから足糸と呼ばれる糸を出し、岩にくっつきます。
開いたときに展開する外套膜には、渦鞭毛藻類の褐虫藻が共生しています。
二枚貝というとアサリやシジミのような濾過を主体とした貝をイメージしやすいですが、このヒメシャコガイは褐虫藻と共生することで、光合成により栄養を得ています。

生息域

熱帯または亜熱帯のサンゴ礁の海に生息しています。
沖縄にもおり、ダイビングやシュノーケリングのほか、岩場でのガサガサでも見かけることができます。
国内ではインターネット等で購入できますが、供給量があるのか、品切れになることをあまり見かけないですね。相場はサイズにもよりますが、2,000円~4,000円くらいかなと思います。
ちなみに、沖縄では食用で、とても美味しいらしいです。

光合成のみで、特に液肥等の添加は不要です。 

うちの飼育環境

水流

水流ポンプは現在2つ設置しています。
60cm水槽の左右に1つずつ設置し、互いが作る水流は同程度に中央でぶつかるようにしています。
これにより、中央はぶつかった水流が通るため強めの水流となり、中央から離れた個所は水流が弱くなります。

光量

60cmの中央をめがけて24Wのライトを3灯(フルスペクトル、青12、白4青4紫外線4)点けています。LEDを設置している高さは、いずれも水槽から30cm程度の高さです。
光は中央を向け、光量が求められる生体は中央に、光量を抑えたい生体は中央から外しています。
ヒメシャコガイには、3つのLEDの光が直接向くように調整してあります。

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水質

検査キットで検査したところ、問題となるポイントはありませんでした。
海道河童から海道達磨に変更し、不定期で硝酸塩除去のために本みりんを入れるほか、水替えはせずに水足しのみです。

検査キット テトラ(Tetra) テスト 6in1試験紙
NO3-(mg/l)※硝酸塩 0 ※0~25がsafe。100~250で水替え。
NO2-(mg/l)※亜硝酸塩 0 ※0がsafe。5~10で水替え。
GH※総硬度 8 ※4~16がsafe。
KH※炭酸塩硬度 6 ※3~10がsafe。
pH※ペーハー 7.6 ※6.8~8.4がsafe。
Cl2(mg/l)※塩素 0 ※0がsafe。

飼育してみての所管

意外と丈夫

貝というとデリケートで飼育が難しいイメージがありました。
上記の水質が手間いらずに維持できているからか、LED3つによる光量が提供できているからか、弱るそぶりはありません。
2つ目に入れたヒメシャコガイは、水合わせの環境がなかったのでエイヤッと入れてしまいましたが、こちらも問題なく外套膜を展開しています。
また、近くにサンゴやイソギンチャクといった刺胞生物がいても、耐性があるらしく特に影響を受けません。

導入初期は良く転ぶ 

砂地に置くと海毛虫の食害に遭う、というネットで見かけた情報を懸念し、うちでは2つともライブロックに乗せています。
砂地に埋まり開いている様もとても良いのですが、1つ当たりの価格が中々なので、☆にしたくない思いの方が強いです。
が、ライブロックに乗せると、朝に見た時に転んでいることがしばしばあります。
これは導入したての初期に多く見られましたが、足糸が岩に固定できる前の状態で、マガキガイさんにぶつかられると転んでしまうみたいですね。
また、光の方向を向こうと、ヒメシャコガイ自身がモゾモゾと動き、岩から落ちることもあります。
倒れているのを見かけたら戻すという作業に根気よく付き合うと、いずれ足糸により固定されるようになります。
もしくは、ライブロックで挟んであげると良いかもしれませんね。


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