チャームさんでも導入している流動濾過について、過去調べたことがあります。
ちなみに、外掛けフィルターを流動フィルター化する工作をしてみましたが、
海水水槽でエアレーションは向いておらず失敗しました。。

↓過去記事


さて、エアレーションは必要なのか、ろ材はどんなのが良いのか、仕組みから改めて調べてみました。


流動濾過の仕組み

下水処理場

曝気槽と呼ばれる槽があり、沈殿処理した後の水に活性汚泥とろ材を混ぜ、空気を送り込みます。
活性汚泥とは好気性生物を培養・育成したもので、有機物を分解する主役です。

好気性生物

微生物
増殖したり、糖や脂質を酸化してエネルギーにする際に、酸素を必要とする微生物です(Wiki)。
好気性生物によるエネルギーの代謝ですが、
  ブドウ糖 1分子 + 酸素 6分子 + アデノシン二リン酸 38分子 + リン酸 38分子 →
  二酸化炭素 6分子 +  6分子 + アデノシン三リン酸 38分子
  (アデノシン二リン酸と無機リン酸の縮合に伴い生成する38分子の水を無視)
といったように、リン酸が消費されていますね。
 
ちなみに、対になる嫌気性生物は増殖に酸素を必要としない生物になります。
大気レベルの酸素に触れてしまうと死滅するものもいるそうです。
汚れた水に含まれるリンを消費するのは好気性生物、窒素を消費するのは嫌気性生物とのことで、
それぞれ用いる濾過の仕組みが異なります。

  「池田市上下水道部:活性汚泥微生物」に実際の微生物の写真があります。

エアレーション

溶存酸素が豊富な環境を作るため、活性汚泥とろ材がある水にエアレーションが行われます。
これにより、好気性生物の増殖・代謝が活性化します。
むむむ、流動濾過において、リンの除去を期待するならエアレーションは必須ですね。。

流動濾過に用いるろ材

ろ材の周りには、微生物が集まり膜を形成します。これを生物膜といいます。
水槽には活性汚泥を入れるわけにはいかないので、
ろ材周りに微生物が生物膜として集まってくれるようにしないといけないですね。

実際に水処理場で利用されているろ材はこちら→宮田工業所さん
表面積が大きくなる構造をしていますが、材質は何でも良さそうです

ろ材の代わりに使えそうなもの

生物膜ができれば材質はなんでも良さそうなので、表面積が大きいものとして下記あたり。
  • ホース掃除に使うモジャモジャ部分(ひも状接触材)
  • 鉢底ネット(流動担体)
  • スポンジ(流動担体)
鉢底ネットを適当に切って外掛けフィルターに入れておけば、
もしかすると数か月後流動フィルターと同じように生物膜ができ機能するかも?

  
お試しで入れた鉢底ネットの表面にできた生物膜を顕微鏡で見て、
上で紹介した好気性生物が確認できたら成功です。・・・顕微鏡ってお手頃に買えるかな。。

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