ここ何日か、2つあるヒメシャコガイがどちらも外套膜を出さない状況が続いています。
1つが閉じていることは割とあるのですが、2つ同時にということはあまりありませんでした。
もしかして、と思い持ち上げて裏を見ると、小さく白い巻貝がいました。これはやばい。
海水水槽で今まで明確に害をなす生き物が出たことがなかったので調べてみました。
トウガタガイ科に属する貝は、その名の通り塔の形をした貝で、
歯舌を持たず他の生き物の体液を吸う夜行性の寄生貝です。
シャコガイヤドリイトカケギリガイが寄生する対象はヒメシャコガイです。
シャコガイは成長の過程において岩に定着する際、
酸性の物質により岩に穿孔し穴をあけ、岩に潜って足糸を着け定着します。
これは沖縄セメント工業株式会社さんのサイトにある養殖基盤の写真が分かりやすいです。
始めは小さな凹みですが、そこに定着したヒメシャコガイは穿孔していきます。
→こちら
シャコガイヤドリイトカケギリガイは、この足糸周りや貝の口周りなどに付着します。
「寄生貝による高斃死率」が挙げられています。
貝類増養殖実験では、ヒメシャコガイ、ヒレナガシャコガイ、シラナミガイを対象とした
養殖試験がまとめられていますが、年4~6回程度足糸を切らなければ寄生貝や
繁盛した海藻の除去ができず、足糸を切ることで成長阻害が出てしまう等の問題がありました。
そして、ヒレナガシャコガイはこの寄生貝による被害が大きく、生存率が極めて悪かったそうです。
ちなみに、シラナミガイはシャコガイヤドリイトカケギリガイによる被害がないことが
特徴と記載があります。そうなんだ、では寄生貝防止したいならシラナミガイも選択肢かな。
夜行性のため、一度暗くした状態で出てきた頃合いにヒメシャコガイを取り出し、
ピンセットやブラシにより1つずつ取り除くしかないそうです。
ちなみに、この日駆除したシャコガイヤドリイトカケギリガイは、
1mm~4mmのもの合わせて30個以上取り除きました。
既に水槽内で増殖しているみたいです。。これはいけない。。
淡水水槽のスネールトラップのようなものが作れれば良いのですが、
ヒメシャコガイに寄生する貝の餌におびき出すにしても他の貝は使えなさそうで。
地道で長い闘いになりそうです。。


1つが閉じていることは割とあるのですが、2つ同時にということはあまりありませんでした。
もしかして、と思い持ち上げて裏を見ると、小さく白い巻貝がいました。これはやばい。
海水水槽で今まで明確に害をなす生き物が出たことがなかったので調べてみました。
シャコガイヤドリイトカケギリガイ
トウガタガイ科の寄生貝
この名前が長い貝は、トウガタガイ科に属する貝類で、2~4mmと非常に小さい貝です。トウガタガイ科に属する貝は、その名の通り塔の形をした貝で、
歯舌を持たず他の生き物の体液を吸う夜行性の寄生貝です。
シャコガイヤドリイトカケギリガイが寄生する対象はヒメシャコガイです。
シャコガイは成長の過程において岩に定着する際、
酸性の物質により岩に穿孔し穴をあけ、岩に潜って足糸を着け定着します。
これは沖縄セメント工業株式会社さんのサイトにある養殖基盤の写真が分かりやすいです。
始めは小さな凹みですが、そこに定着したヒメシャコガイは穿孔していきます。
→こちら
シャコガイヤドリイトカケギリガイは、この足糸周りや貝の口周りなどに付着します。
養殖の場でも厄介者
海外養殖魚研究会報 第52号には、シャコガイの養殖場における問題点として、「寄生貝による高斃死率」が挙げられています。
貝類増養殖実験では、ヒメシャコガイ、ヒレナガシャコガイ、シラナミガイを対象とした
養殖試験がまとめられていますが、年4~6回程度足糸を切らなければ寄生貝や
繁盛した海藻の除去ができず、足糸を切ることで成長阻害が出てしまう等の問題がありました。
そして、ヒレナガシャコガイはこの寄生貝による被害が大きく、生存率が極めて悪かったそうです。
ちなみに、シラナミガイはシャコガイヤドリイトカケギリガイによる被害がないことが
特徴と記載があります。そうなんだ、では寄生貝防止したいならシラナミガイも選択肢かな。
除去方法
上にて紹介した外部の情報を見ると、いずれも目視確認の後、手作業による除去のようです。夜行性のため、一度暗くした状態で出てきた頃合いにヒメシャコガイを取り出し、
ピンセットやブラシにより1つずつ取り除くしかないそうです。
ちなみに、この日駆除したシャコガイヤドリイトカケギリガイは、
1mm~4mmのもの合わせて30個以上取り除きました。
既に水槽内で増殖しているみたいです。。これはいけない。。
淡水水槽のスネールトラップのようなものが作れれば良いのですが、
ヒメシャコガイに寄生する貝の餌におびき出すにしても他の貝は使えなさそうで。
地道で長い闘いになりそうです。。


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